★チョッとした山村農業の話★

   今日は、農薬についてのお話を少し、、、

   いま、私たちが受け持つ自園や生葉委託する農家の大半が無農薬栽培です

   元々山間地域は、その冷涼な気象条件から病害虫の発生は少なかったのですが

   今から25年くらい前までは、どの農家も競って農薬散布作業に明け暮れていました

   害虫や病気の傾向が少しでもあれば、すぐに噴霧していましたね

   何に数回、多い人は数十回も、、、今では信じられません

   当時はJAも、大量の化学肥料の施肥、農薬使用を盛んに推奨していました

   窒素多肥がいいお茶の条件といった、間違った神話がつくられたのもこの時期です

   下流域の池や川の魚が死んだり、農薬散布作業で体調を壊す農家もいました

★チョッとした山村農業の話★

   そして、環境という意識が社会化し、複合汚染という言葉が一般化してきて

   農家も社会も、何かおかしい?と気づきだし始めていました

   当時、消毒時の服装は、夏でもマスクに防護メガネにカッパの完全武装

   一日、散布作業が終わると、吐き気がして気分が悪くて夕飯もとれない

   農薬がこぼれた肌は、いつの間にかただれている時もありました

   しかし、高単価で多くの収穫量を得るには、当たり前のことだと信じ込んでいた時代

   思えば、日本農業の忌まわしい過去かもしれません


   今は、農薬の基準も厳しく安全性が確保されるようになりましたが

   自分としては、もう二度とお茶に農薬を使う気はありません

   そういえば、農薬散布用の機械は倉庫の隅に眠ったままになっています


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この記事へのコメント
こんにちは。
はじめまして。いつも楽しく、また、興味深く拝見させて頂いております。
おっしゃるとおりですね。人間だけについて、農薬の被害を考えた場合、1番の被害者は、農水省が決めた各農薬についてのADI以上の濃度の農薬を日々浴び続けている、農家の方々ということになりますね。しかも、その農水省のきめたADIですら、かなりの部分で疑問があるように感じています。
農産物は食べ物である以上、食べる側にとっても、また、栽培する側にとっても、そして、環境にとっても、安全であることは最低限のことだと思っています。いつか、農産物といえば、無農薬や無化学肥料であることがあたりまえなことだとみんなが普通に思う、そんな社会になったらと、夢見ています。
Posted by とんちゃんとんちゃん at 2010年01月17日 10:12
とんちゃん こんばんわ

こちらこそ、いつもたのしみに拝見しています

農業の基本は、とんちゃんの実践している無農薬や無化学肥料栽培なのだと思います
そして、季節の旬の食材を大地の力で作り出す・・・理想の姿なのだなと感心しています
私が理想とする農業がここにはあると、、、時にはうらやましく見ています

こんなことを言うと言い訳になってしまうみたいですが
うちのように法人化してしまうと従業員の生活やJAとの利害関係の為
自分自身が本当にやりたいことも我慢してしまうことがあるんです

とんちゃんの農業の取り組みを陰ながらですが応援していますよ!
きっとそんな農業が当たり前の日が来ることを私も夢見ています
Posted by 水窪 at 2010年01月17日 20:41
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