『農山村への想い』シリーズ・・・・
都市と田舎の交流事業がもてはやされ久しいが、
現実、農山村の活性にどれだけ効果を上げているかは疑問?

もちろんその必要性は、認識しているつもり
もともと、うちの農業法人は地域活性の活動から発生した組織だし
地元初のNPO法人の設立から事務局長の仕事にも関わってきた
小さいながら観光事業も経営し、グリーンツーリズムの会員でもある・・・
ただ、今の段階で農山村の「都市住民との協力に期待」は、わずか15%
「U・Iターンによる定住促進の期待」は、13%程度しかない
問題は、この事業が常に経済活性の手段としてのみ捉えられることにある
団塊世代、約700万人のマーケットに期待しているのは一部の学者か役人達のみ
都会の人が一時的に田舎を訪れ、金を落とすことが農山村の活性???
ことの本質をはき違えている気がする

地域の文化や歴史への理解、
そして農山村における日々の暮らしを理解することがまず大事なのでは?
「外部の者」が地域の宝を発掘することにより、「仲間」になることもある
語弊はあるかもしれないが、どうしても農山村は同情という目で見られる
見る者(都会)と見られる者(田舎)の目線が違うのである
都会と農山村が、同じ目線で地域の問題を共有しなければ進歩はないし
人間同士が互いに成長できるのでなければ、この事業の価値と意味はないと思う
交流もいいけど、やっぱさ田舎で暮らしてもらわないと良いも悪いも
分からないよね
観点から少しズレますが、田舎暮らしについてのアンケートが有りま
して、田舎に暮らしてしてみたいは男女とも80%を超えてました
じゃあどの位の期間? 日帰り~2泊がトップ (これじゃあ旅行だよな)
何が心配? 交通の不便がトップ (だから田舎なんですけど)
だけど心配の2位・病院、3位・仕事でした
この辺がね~ 田舎に骨を…まで行かない原因なのかな
チャリンコ軍団さん こんばんわ
現状で、都会の人たちに田舎暮らしを満足してもらう為には、
どうしてもインフラの整備は欠かせません
「便利な田舎暮らし」・・・ある意味矛盾なのですが、仕方ありません
ありのままの、大自然の中での暮らしは都会の人たちには、正直無理でしょうね
単なる憧れや思いつきでは、なかなか定住とまではいきません
では、どうしたら本当の意味での交流事業が可能になるのか?
まずは、互いの違いを認め合った上で、相手を尊重し理解しあう所から
はじまるのだと思います
10年ほど前 白倉の山の中で大怪我をした友人は佐久間病院に1ヶ月ほど入院していました。
白倉大嵐地区から佐久間病院。車で1時間弱。
そのとき病院に着くまでどんな気持ちでいたんだろう。
そんな事を思い出しました。
都市と田舎の交流事業への疑問
都市と田舎の良い処取りをしている自分には胸に刺さる言葉です。
9日のシンポジウムにパネラーとしてきてくれた山本さんは足助で「NPO法人都市と農村交流スローライフセンター」を主宰している方でした。
水窪さんと山本さんが話しをするところを是非見たかった。
NPO法人都市と農村交流スローライフセンター
http://slowlife-c.com/
NPO法人都市と農村交流スローライフセンターwebsiteにある以下の山本さんの文章です。
(08.4 山本 薫久)
もう十一年前になる。山里に移り住み、自然農の実践や森林作業をやりながら暮らし始めた。自分で米や野菜を育てる。森のことをよく知って間伐する。小屋を作る。本当におもしろい。そんな牧歌的な暮らしをして3年を過ぎたころ、本格的な山仕事の就業に誘われた。収入より正規の職業を持てるという世間体に魅了された。妻に相談したら猛烈に反対され、即収入にはならないし世間的な評価もないが、今までどおり自分がめざしたことを一歩一歩形にしていこうと再度心に刻んだ。
自分がめざしていたこと。それは都会暮らしで失くしてきた自然と共に生きる力や技術、知恵といったものを一つ一つ取り戻していくということ。普通の市民が自主的に自在に森と山里を舞台に活動し、暮らせること。
これをミッションに山里暮らしで出会ったすばらしい人達とNPOを創り上げてきた。足助きこり塾や矢森協をいっしょに立ち上げてきた仲間たち、高校時代の友人、山里に住む先輩たち、市民の目線を持ってがんばる公務員たち。
森林インストラクターの資格も得て、04年にNPOを発足。すでに始めていた足助炭やき塾・自然観察会・農体験・間伐体験に加え、スローライフ森林学校、素人のための家づくり実践講習会、ログ・スクールなどの各種講座を始めた。豊田市などが主催する森林塾の運営協力と森林ボランティアの支援もした。05年2月にNPO法人に認定され、06年度から「とよた森林学校」(豊田市主催)の講座開催に協力し、OBによる自主的なグループづくりの支援もしている。「ゆったり食ゆったり暮らし」(西村自然農園)というスローフードの講座も開始。隔月発行のニュースの読者は現在700人、正会員91人、賛助会員31人、事務局5人。
私自身森林ボランティアで山仕事実践の会、足助高嶺下の森クラブに所属し、矢森協が05年に始めた「森の健康診断」はじめ矢作川流域圏での森林市民活動の発展に力を注いでいる。
行政や各団体との協働・共働で、いっぱいの会合や打合せ、事務的な仕事がある。まだまだ増えそうだ。忙しい私を妻はどう想っているのだろう。
おが さん おはようございます
興味深いコメントをいただき感謝しております。
最近思うことは、都市と田舎の交流事業におけるコンセプトがすごくあいまいになっている気がします。
観光事業を何も否定しているわけではありません。従来どおりの田舎への楽しみとしての観光はあってもいい・・・
ただ、交流事業と言うからには、何を目的としているかが問題だと思います。
その目的が、田舎への定住を促進するものなのか?子供達への環境や失われた自然教育なのか?都会の生活に疲れた人への癒しの場の提供なのか?企業誘致のような経済活性化策のイントロなのか?
山本さんのように、自らのミッションが確立され目指すべき方向がはっきりされている人は、まだまだ少ないと思います。
役所や官僚が進める事業は建前論が優先し、多くの場合地域をやがては裏切ることとなる。この時代、環境や自然体験といった言葉が独り歩きしている感も否めない。
この交流事業が、ムラの人にとってどれだけ有益(金銭価値としてではなく)であり、またここを訪ねた都会の人が参加する価値がどこにあるのか?お互いの相互利益が何なのかをはっきりさせることだと思っています。
ここ何年か、都会の人達がこちらへくるお世話をさせていただいて、交流する都会の人達とムラの人達が笑顔を見せてくれているんだろうか?それぞれが求めているものは、本当はなんなのか?・・・
現実の疲弊していく山村での数多くの問題を抱えながら、何かムラと都会が共生する道はないのか?・・・自分にとっては、それが交流のテーマであり、子供達には「夢を」、大人たちには「感動を」与えてやりたいと思っています
最後に、ご紹介の山本さんはもちろん、おがさんのような人達がいなければ、街の人達にはそのきっかけもつかめないでしょうし、そしてその価値はとても尊いと思っております。また、いろいろと教えていただけたら幸いです。
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
前の記事
次の記事
写真一覧をみる