春肥料の配達に廻るお得意さん茶農家のほとんどが山間地にあります
町中から30分あまり、ここは標高700mにある有機栽培の茶園
曲がりくねった山道をひたすら登り続けます

先代は県内の有機茶農家の先駆者として知られており
今は息子さんが跡を継いで茶業を営んでいます
農産物における無農薬の安全性と有機の必要性を説き
まだ有機栽培という言葉が一般化していない時代から取り組んでいました
夏に刈り取った大量の青草を堆肥化し、茶畑の畝にすきこむ
化成肥料には一切頼らない、青草有機という栽培法を実践していました
そのため、いつもフカフカのクッションを敷き詰めたような茶園
年間を通して手間を惜しまず、丹精こめて管理し続けました
もちろん出来たお茶は一級品のランク付け、高級茶を作る名人でした
山茶(やまちゃ)ならではの、独特の個性的な高い香気を持つお茶
今ではお目にかかることの出来ない逸品だったと記憶しています