★後継者について★

農林業分野では今、将来の担い手である後継者問題が深刻となっています
都市周辺ならいざしらず、当地のような山間過疎地で農業を継ぐ若者は少なく
いたとしても、専業として生計を立てることはきわめて難しい
農業から得られる収入は、一家の収入全体の一部(いわゆる第二種兼業農家)で
多くの場合、高齢の現役世代が引退または死亡したときには
一家のなかで農業を引き継ぐ後継者がいません
日本全体でも、農業従事者の平均年齢は65.8歳,35歳未満は5%
しかも専業農家が減り、兼業農家が日本の農業の主な担い手となっているのが現実
家族で消費するだけの作物を栽培して市場に出さない農家もたくさんあります

★後継者について★

そんな農業に疑問や危機感を持ちながら、法人化したのが7年前のことでした
現行の家業的経営では、大規模な資本集約的農業に対抗できない
経営の近代化と協働化を進めるためにも農業の法人化が必要であろうと
山間地農業も多角的な事業の展開もしなければ、いずれ破綻してしまう
会社組織であれば、農業経営を志す若者が次世代を担ってくれるのではとの希望もありました
しかし恥ずかしながら、肝心な後継者の育成はお世辞にも上手くいったとはいえません

お世話になった肥料会社の社長が跡継ぎが無く、資本参加していた会社に株式の一切を譲度し
名称は変わりませんが、経営から全て退くことになりました
本来、会社とは公的のものであり、一般的には当たり前の話なのですが
家業的農家が創業したような特殊な農業法人の形態が、後継者を得ることは簡単ではありません
社長は以前から、機会があれば早い時期に会社の安定と成長のためにも
第三者に任せたかったと言っていました

個人の能力や体力(健康への不安ですとか)には自ずから限界がありますし
培った基盤やノウハウを後世につなげるためにも
そして地域の企業として存続していくためにも、後継者の問題は避けて通れません
うちでも農業会議所でお世話になった方に相談しながら話を進めています

先日、天竜区内の数人の若手農業者達が新たに会社を設立する話を聞きました
農業もグローバル化に向かい変革の時を迎えています


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この記事へのコメント
ご無沙汰しています。以前ご相談に伺ったFです。
http://misakubonet1.hamazo.tv/e3252090.html

最近本業とは別に知人の経営コンサルタントの仕事を手伝っており、先週末ベトナムのホーチミンに行ってきました。
3年前に初めて訪れて以来3度目の訪問ですが、訪れる度に街が発展しています。
知人のベトナム人の実家はマンゴー農家なのですが、将来的に農業法人を立ち上げることを考えていました。ベトナムでは商売の情報を握っている中間卸業者が強く、農家は業者の言い値で買いたたかれているそうです。また、外国人や富裕層が増えるにつれて有機野菜の需要が高まっており、最近有機野菜の栽培と配達を始めた日本人がいるという話も聞きました。
農産物そのものよりも、農場の技術や農業法人のノウハウなどの「知識」が求められているのを感じました。
Posted by F at 2012年03月22日 23:53
Fさん おはようございます

ご無沙汰しております
変わらず、仕事に忙しい日々過ごされており、元気そうで何よりです

お話のように、当地のような山村農家であっても、時代の移り変わりとともに
農家イコール農産物生産という図式では生き残れない時代になりました
これからは、プラス差別化された生産スキルと経営と言う感覚が必要不可欠になります

私も秋にインドネシアで現地の農業を見てきました
日本より数十年も、まだまだ遅れてはいますが、潜在する若者の労働人口や経済発展をみると近い将来確実な脅威です
東南アジアの農業の発展は始まったばかりという印象でした

高齢・兼業農家がいまだ主体で、農協と言う旧態依然とした組織が全ての利権をにぎり、未だ戦前の小作人のような立場に甘んじている脆弱な体質の日本農家が、今後グローバル化する世界の中でとうてい生き残れるとは思いません

また、いろいろな情報がありましたら教えていただけたら幸いです
Posted by 水窪水窪 at 2012年03月23日 08:20
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