★学生の就職に思う★

水窪

2010年11月23日 07:46

大学生の就職がきわめてきびしいという

来春の新卒者の内定率は、5割にも満たない

半分以上の学生が正規の就職が困難

これまでも、時代の不況による氷河期は繰り返されてきたが

これほど深刻な状況は記憶が無い

以前、取引先の農業資材関連会社の社長からも厳しいことは聞いていたが

70社いや100社受けたが、いっこうに決まらない・・・とは

自分達の時代では、考えられなかったことだ



明らかに、国の経済・雇用政策の舵取りは間違っており、その責任は重い

次世代産業への対応も遅れに遅れ、世界から取り残されつつある

多くの企業家の怠慢な経営姿勢も見すごせない

この国はあまりにも、安住の生活にあぐらをかき過ぎたのかもしれない


・・・かといって現実には、この状況を嘆いていても前には進めない

学生が望む仕事と求める仕事のミスマッチングの問題もあろう

もちろん、「何でも働ければいいや!」というものでもない

福祉介護や農業分野は、今でも慢性的に人手不足に加えて後継者難が続いている

これらの業界の雇用システムや条件が、若者たちに認められないことついては

携わる自分自身も含め、おおいに反省するべきなのだが・・・


どうだろう? 一度違った視点で私達の仕事をみてもらえないだろうか?

農業も昨今のTPP問題をはじめ、不安な要素はあるかもしれないが

未開拓で魅力的な分野もまだまだ多い

農業もバイオテクノロジーの時代になり、単に畑や田んぼを耕すだけでなく

農業体自らが、研究開発分野の仕事も担うようになってきている

いずれ近い将来、日本農業は経済淘汰され企業経営を余儀なくされることになるだろう

これは、零細な農家をつぶすとか、いじめるのではなく

生業(なりわい)として成立する企業体として、社会的にも国際的にも認知され

従業員が百人、千人、一万人の農業企業が育たないと、この国が持たない現実がある

結果として、古い体質の農協などに支配されない、独立した農業経営ができると思う

(私ごときが、笑止千万であるが)トヨタやソニーのような会社にならないといけない

さすれば、環境農業のあり方も官民国家レベルで取り組むことが可能になる


志や想いを持った経営者がいれば、この国に新たな農業を創造できる

大規模・大量生産方式による企業経営型マクロ農業と

多品種・少量生産方式による市民農園型・文化創造型ミクロ農業の

二極分化のすみわけを明確に位置づけることで

小さな農家・農業を守ることは、農業政策を含め充分可能になるだろう

勝手な解釈かもしれないが、この機会に農業を今一度考えてもらえないだろうか

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