★恩師の訃報★

水窪

2010年10月19日 07:59

少し前の話になりますが・・・卒業した大学の広報紙が送られ

何気なく目を通していると、恩師の訃報が掲載されていました

ゼミの担当教授として随分お世話になった方です

卒業後、長い年月が経ちますが

その先生とは、ずっと年賀状の交換をさせてもらっていました



今ふりかえると、いろんな思い出が・・・

学生時代の私はアルバイトに明け暮れ、間違いなく劣等生でした

当時は学費も生活費も自分で稼がなくてはならず、ついつい授業より優先(言い訳)

ある時、悪友がバイトで忙しくゼミに出られない私のために一案

勤める喫茶店の2Fで、ゼミの授業をすることを画策しました

もちろん、こんな馬鹿な話が通るわけがないのですが

当時の先生曰く、「○○(私)のためだ、しかたない。そこでやるか!」の一言で

私は仕事をしながら、授業をうけたことがあります(店長も理解あったな?)

そして、なんとか無事卒業させてもらいました(笑)

今の時代では考えられないことです


また、ゼミ旅行では何故か先生と二人で同室(これも悪友のしわざ)

その時、聞いた話は今でも覚えています・・・

「先生は、学生時代どんなバイトしていたんですか?」の質問に

「僕は、君と違って不器用だから血を売って稼いでいたんだよ」、と

「エッ?」・・・欲しい本を買うために、自らの血液を売って・・・

思いもかけない言葉に、しばらく我を忘れてショックを受けた記憶があります

根っから真面目で学問を愛し、そして大切にする方でした


また、数年前の年賀状の返信には

「君の文章には、相変わらず美しさが無いな!品性が無い!」の苦言が(笑)

いつまでたっても、教え子だったようです

もう、あれから30年も経ちます・・・

74歳は、あまりにも早い死でした

心よりご冥福をお祈りします

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