★チョッとした山村農業の話★

水窪

2010年01月17日 09:21

   今日は、農薬についてのお話を少し、、、

   いま、私たちが受け持つ自園や生葉委託する農家の大半が無農薬栽培です

   元々山間地域は、その冷涼な気象条件から病害虫の発生は少なかったのですが

   今から25年くらい前までは、どの農家も競って農薬散布作業に明け暮れていました

   害虫や病気の傾向が少しでもあれば、すぐに噴霧していましたね

   何に数回、多い人は数十回も、、、今では信じられません

   当時はJAも、大量の化学肥料の施肥、農薬使用を盛んに推奨していました

   窒素多肥がいいお茶の条件といった、間違った神話がつくられたのもこの時期です

   下流域の池や川の魚が死んだり、農薬散布作業で体調を壊す農家もいました



   そして、環境という意識が社会化し、複合汚染という言葉が一般化してきて

   農家も社会も、何かおかしい?と気づきだし始めていました

   当時、消毒時の服装は、夏でもマスクに防護メガネにカッパの完全武装

   一日、散布作業が終わると、吐き気がして気分が悪くて夕飯もとれない

   農薬がこぼれた肌は、いつの間にかただれている時もありました

   しかし、高単価で多くの収穫量を得るには、当たり前のことだと信じ込んでいた時代

   思えば、日本農業の忌まわしい過去かもしれません


   今は、農薬の基準も厳しく安全性が確保されるようになりましたが

   自分としては、もう二度とお茶に農薬を使う気はありません

   そういえば、農薬散布用の機械は倉庫の隅に眠ったままになっています

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