★多職の民★
農業新聞に、『かたる 私の再生論』と題して
日本農業再生をテーマに、いろんな方の意見がのっています
この日は、哲学者であり農村と都会の生活をおくる内山節(たかし)氏
以前、水窪にも来て頂いて講演をしていただいたことがあります
農村で暮らす氏ならではの意見に、うなずくことが多々ありました
テーマは、農業の持続可能性について
「歴史的に見ても、家族経営的な農業がもっとも持続可能性が高い」・・・
いま、一部の企業的経営がもてはやされるが、長期的には持続できない
それはソ連のコルホーズ、中国の人民公社、米の企業農業の破綻、、、
世界の歴史が既に証明をしている。。。と語っています
昔から日本は、農業、林業、加工業や更に兼業農家を含め
様々な職種や業態を組み合わせながら
“多職の民(たしょくのたみ)”として川、山林、里山や水田を守ってきました
効率・専業化する大規模な農業のみで、地域の農業を持続する事は難しい
農村のコミュニティは、暮らしの中で独自のセーフティネットを作り出し
お互いが助け支え合いながら、農業を持続してきた永い歴史があります
それは、同時に川下の住民(都会)の生活環境も支えてきた
農業の専門家たちが増えることは、もちろん良いことです
しかし、本当に未来にわたり日本の農(のう)を残すなら
小さな農村、農家の持つ潜在的な生産能力を見すごしてはいけないと思うのです
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