★農林業の衰退の歩み④★
『農山村への想い』シリーズ・・・・
その昔より、わが国の山間地農業は林業との複合経営で成り立っていた
しかし、高度成長後の林業の低迷は山に大きな打撃を与え
杉の石あたりの単価は、山が活況時の八千円台から今では千円にも満たない
間伐材は、一円の価値も持たず山に切り捨てられ
林業は、国の補助金や助成を頼みにやっと仕事を続けている
最盛時、栄華を誇った山林家が、今では土木作業に出かけ日々の生計を維持する
未だに復活の兆しは見えない
主要な生産作物であるお茶をとっても、ここ数年急激に価格が下落した
7~8年ほど前まで、この地は高級茶の産地の評判を取り、
平均でもキロ単価は五千円、良物は一万円をも越えていた
それが今年は、二千円台にまで落ち込んでいる
一昔前の、二番茶の価格さえも割り込んでいる
一戸平均の農業粗収益は100万円もに満たず
経費を引けば、ほとんどが赤字である
後継者とされる地元の若者は、そんな農林業に失望し
担い手であった高齢者の父母に、「早く、やめる」ことをすすめる
こんにゃく、椎茸、花木と時代に合わせ取り組む農産物も変遷してきたが
どれも現在、山に住む農林業家の生活の主となる糧にはなっていない
先の見えない、長く厳しいトンネルがまだまだ続く
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