★黄泉がえり★

水窪

2007年08月21日 17:25

何年か前に、SMAPの草彅 剛と竹内結子主演の

 『黄泉がえり』(よみがえり) 

という映画がありましたね。

・・・ “黄泉がえり”とは、黄泉の世界から、

現世に戻ってきた人達の事。




ある日、九州の阿蘇で死者が数千人規模で黄泉がえってくる現象が起きる

最愛の家族が、恋人が、突然目の前に現れた事によって驚き喜ぶ家族と、

黄泉がえりを素直に受け入れられない事情を持つ者達。

そこで様々な人間ドラマが・・・・ 

西浦田楽を広めた、折口信夫の代表本

     『死者の書』も興味深い一冊
です

田楽と折口ワールドのかかわりを理解する上で大事なのですが・・・

本書は日本の女が見た古代の魂の物語
です

『死者の書』の舞台は平城京の都の栄える頃、当麻寺を麓にもつ二上山。


ここは日本のミステリーラインともいうべき

笠置・生駒・二上・葛城・金剛・高野・吉野・熊野のうちの二上にあたり、

大津皇子伝承や中将姫伝説がのこってます。


物語は「めざめ」から始まるります。

『太古の雫が「した した した」と垂れる塚穴の底の岩床で

めざめたのは、死者である・・・・・』


折口がこの作品で語ろうとしたことは、

日本人がもってきた知識や映像が

次々に重なって焼き付けられたときに現れる「民俗」
というものです。

そこにはさまざまな儀式も関与すれば、信仰もかかわってくる。

古代の人物の思惑や欲望にもかかわってくる・・・・

     こんな物語を思い浮かべながらこの地を訪れてみると

                           また、興味が広がりません?

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