★伝統文化の危機★

水窪

2008年09月26日 07:52

   地域を受け継ぐ若者が都会(まち)へ去り、山村の集落は疲弊し、 

   古くから受け継がれた文化や歴史の伝承が難しくなっています

   隣町、父の実家の佐久間・今田地区(農業法人の茶園がある場所)では、

   この夏・・・

   昔から行なわれてきた、お盆の精霊送りの行事がとりやめられました



   また、ここには寛政の頃、今から200年以上も前からに伝えられた

   伝統芸能文化「今田・花の舞」という古い花祭の形が残っているのですが

   子供が集落からいなくなり、この花祭りも存続の危機を迎えています


    
   集落にとっては、やむを得ない苦渋の選択なのですが

   民俗学の立場から言えば

   (この地域・三河、遠州,南信州にかけては、日本民族文化の宝庫といわれています)

   日本有数の価値ある、貴重なる財産を失っていくことになるのです

   1300年に及ぶ国の重要指定無形文化財の西浦田楽にしても

   世襲制のうえ、その継承に苦慮している・・・


   いま、きっとこの地のみならず

   日本のいたるところで、同じ状況が起きているのだと思います

   伝統文化や歴史の価値は、いくら金を積まれても取り戻せるものではありません

   環境の価値と同じく、この国固有の文化価値が山村にはあるのです

   みなが気づかない間にも、またひとつ文化が消えていきます

関連記事