★田楽と折口信夫(釈迢空)★
西浦田楽が今日、世間にここまで広められた要因のひとつに
国文・民俗学者、折口信夫(釈迢空)との出会いが大きかったことは
以前にこのブログでも紹介しました
書庫を整理していたら、偶然に昔の『文芸読本、折口信夫』を発見!
学生時代、文学青年?だった兄が多分読んでいたのだと思います
折口信夫の人物像を、室生犀星・山本健吉・三好達治・大岡昇平・三島由紀夫
当時のそうそうたるメンバーが語っています。
三島の語る思い出の一説に
『古代の語部と言ふものには何らかの肉体的宿命があったらしいが、
先生もそれと同種の暗い肉体的宿命を負っていられた・・』 とあります
折口の精神にあるのは、日本における霊魂信仰、神、祭りであり生と死・・・
代表作である難解きわまる『死者の書』にもそれは共通するものであり
(本田秋五は、この本をピカソの作品に似ているといっていますが)
また折口信夫は、折口信夫全集第2巻(中央公論社刊)で
『西浦田楽は、厳しい戒律と世襲によって古い形の田楽能を
今日に伝えている所に価値がある』 と述べています
西浦観音堂にある歌碑・・・
『燈(ひ)ともさぬ 村を行きたり 山かげの 道のあかりは 月あるらしも』
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